老化ってなんだろう(アンチエイジング講座)
老化とはアンチエイジングの観点から説明すると、大きく次の3つに整理されます。
1.さびること(酸化作用)
2.しぼむこと(若く保つホルモンの減少)
3.こころがすさむこと(精神的な風化)。
では、1つ1つ詳しく説明していきます。
1.さびること(酸化作用)
さびるっていっても、鉄が錆びることではありません。まぁ原理は結構近いのですが、ここでは、ちょっと忘れてください。
だれでも、人間ならば呼吸をします。口や皮膚からです。当然その中には酸素があり、この酸素が生きることに必要なものなのですが、この酸素を体内に取り込んで、しまっているこの瞬間にも、さびるって現象がおきています。
さびるってこと体の細胞が活性酸素という悪玉酸素で酸化する(さびる)ことを意味します。
人間の体内は酸化作用が発生し、常にさびが進行しています。
しかし、我々の体内には活性酸素以外にも有害な酸化物質が常に発生しています。これらを総称してフリーラジカルといいます。ただ、我々の体にはこのフリーラジカルに対する防御システムがもともと備わっています。このシステムを維持する物質を抗酸化剤といいます。
抗酸化物質としてはビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、コエンザイムQ10(COQ10)などがよく知られています。が、このシステムの限界を超えてフリーラジカルの攻撃を受けると、多くの細胞が死滅・傷ついたり、時にはDNA(遺伝子)の損傷が起き、病気の発生原因につながっていきます。特に近年の研究としては、コエンザイムQ10(COQ10)が重要な要素であると判明しています。
ところで、呼吸以外にも様々な原因で活性酸素は発生してしまいます。ストレス、大気汚染物質、紫外線、たばこ、食品の添加物などなど。この中でも最も恐ろしい活性酸素発生物質がたばこといわれています。
まぁ煙を吸い込むのですから、健康に言い訳はなく、ガンなど多くの病気発生に関わっています。
このように体内で発生した活性酸素やフリーラジカルは、体内の抗酸化物質の働きよりも活性酸素やフリーラジカルの働きの方が強くなれば、細胞膜やDNA、ミトコンドリアなどに攻撃してきて致命的なダメージにつながります。
このように、さびる(酸化作用)とは酸化物質によって、細胞等が破壊されるってことなんです。
よって、さびる(酸化作用)ことによって、さまざまな病気になるのはもちろんのこと、肌のがさつき、しわ、抜け毛等になって体の表面にも現れてきます。
2.しぼむこと(若く保つホルモンの減少)
しぼむことは、年齢とともに若さを保つために必要な内分泌ホルモンの分泌が低下し、その影響で体の筋肉(たんぱく量)、水分が減ってしまうことなんです。お年寄りがちっちゃくがりがりの方が多いのもこのためなんです。
私たちの体内では、若さを保つために必要な内分泌ホルモンであるメラトニン、ヒト成長ホルモン、コラーゲン等が年々低下し、老化を促進させるコルチゾール(副腎皮質ホルモン)、TSH(甲状腺刺激ホルモン)などが増加する傾向にあります。
しかもなんと、若さを保つためのホルモンの生成は20歳をピークに減っていくんだそうです。
それに、寝不足等の悪い生活習慣、食習慣を続けていると重要なホルモンの分泌低下は促進されることになります。
3.こころがすさむこと(精神的な老化)
こころがすさむとは生きがいを失い、元気がなくなっていくことです。
1や2が進行すればするほど、どうせ年だからって諦めるようになり、だんだんネガティブに物を考えるようになってしまいます。
よく、病は気からといわれているように、精神的にネガティブになることで、抗酸化力や若さを保つホルモンが低下してしまうのです。
逆に、ポジテブでいると、体の抗酸化力や若さを保つホルモンが活性化されることになります。
精神的な励みや前向きな思考形態は全て、抗加齢医療において需要な役割を果たしますので、生きがいのある人生を見つけて、前向きにポジテブに歩むことは非常に重要なんです。
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